春頃から諭吉の前歯の歯肉が後退し、ぐらぐらしはじめていたのです。


歯肉炎・歯周病の症状もあり、思い切って担当の獣医さんに歯石除去と抜歯をお願いしました。


手術前、諭吉前歯上


前歯下、抜歯前、諭吉


諭吉の場合、お口が小さくて歯も小さく歯と歯の隙間を磨くのが難しいので念入りに歯みがきをしていたのですが見えないところで歯石が溜まってしまっていました。


実は、昨年8月に杏ちゃんも残留乳歯の抜歯の手術と歯石除去をしました。







犬の歯石除去・抜歯は全身麻酔

人と違って、犬は動きます・・・。
動物病院での歯石除去・抜歯はほとんどが全身麻酔になります。


麻酔なしの歯石除去もありますが動物病院で行っているところはまだまだ少ないです。


以前、何度か諭吉たちも麻酔なしの歯石除去をしていただきましたがかなり、細かな個所まで取るのは困難でした。


しかも、回数を重ねると歯の表面のエナメル質が取れてしまい却って、歯石が付きやすくなってしまいます。


全身麻酔の場合は、超音波スケーラーを使っての歯石除去が一般的だそうです。


諭吉たちもそうでした。超音波スケーラーは不快な振動や痛みもなく歯にダメージを与えることなく歯石を除去できます。


しかし、全身麻酔は人でもそうですが必ずしも100%安全ではありません。
ふたりとも去勢・避妊手術をしていないので今回が初めての全身麻酔になりました。


諭吉8歳、杏ちゃん7歳なので決して安心ではないお歳です。


でも、通っている動物病院はほとんどが人用の機械を導入し、麻酔での事故は今まで一度もないということだったので担当の獣医さんに納得がいくまで相談し、全身麻酔で抜歯と歯石除去をすることになりました。

人も動物も歯は大事!

ごはんを食べるとき杏はよく噛んで食べているのですが諭吉は、ほとんど丸呑み状態です。
どちらかというと諭吉の方が歯石は溜まりやすいです。


歯石・歯垢が蓄積されるとまずお口が臭くなります。


歯石は歯ぐきの周りにあるものしか意識されませんが、重要なのは、歯肉に隠れた奥深い位置にある歯石を除去することなのです。


人間の歯でも、歯肉が後退しますが歯肉が後退して、細い歯根が見えるようになっていても、歯全体の半分も見えてはいません。


歯って思った以上に長いんです。その、長い長い歯の根っこの奥深いところに血液由来の茶褐色の歯石がつくと通常の歯石取りではそこまで取らないのでいずれ、歯槽骨という、歯の根っこが刺さっている、歯と直に触れている箇所に炎症が起きて、歯槽骨が溶けるようになります。


そうすると、歯の根っこの周りに隙間ができるため、歯がグラグラになります。
諭吉に起きたのはこれだったのですね。


こうして歯周病が進行すると、歯根部の炎症や場合によっては痛みを伴うようになり、食べ物を噛むと痛がったりします。


さらに進むと、骨や鼻腔に穴が開いて(ろう管形成)しまうこともあります。
鼻腔炎が発症し、鼻水・くしゃみ・よだれなど呼吸器の病気にもつながります。


もっとひどくなると骨折や皮膚に膿がたまり穴が開いてしまうこともあります。

診察日初日

6月1日に相談に行って獣医さんとしっかり話し合い、抜歯と歯石除去を決めましたが、
まず、全身麻酔をして手術に耐えられる健康な体かどうか健康診断をしました。


健康診断書、諭吉

  • エコー検査
  • 血液検査
  • 心電図検査
  • 獣医の問診

すぐに結果がでて健康で問題はないとの結果がでたので6月7日に手術日が決まりました。







手術日の当日

前日の21時以降は食べ物はダメなので夜のごはんは早めに食べさせました。


お水は、手術当日の9時まではOKですが朝ごはんは抜きです。


胃の中に食べたものが残っていたら、麻酔がかかったまま吐いてしまうと肺に入る可能性があり、入ってしまうと肺炎になってしまうからです。誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)ですね。


9時頃、諭吉を動物病院へ連れて行きました。


お決まりの書類にサインをさせられ諭吉を預けて帰宅し、お迎えは夜の7時です。
担当の獣医さんが執刀医です。


14時頃「これから麻酔をかけて手術します。約1時間くらいです。


終わって麻酔から覚めたらまたお電話します。」という電話がありました。


杏の時も心配でしたが大丈夫だと思っていても、やはり、心配しますよね・・・。


15時過ぎた頃に電話があり「先ほど、麻酔から覚めてぼぉ〜っとしている状態です。
異常はありません。」ということでホッとしました。


19時に旦那と杏ちゃんとでゆきっちゃんをお迎えに行きました。

手術後の説明

モニター室に通されてから獣医さんに、諭吉が抱っこして連れてこられました。


ちょっとぼ〜っとしてお疲れの様子だったけど元気だったのでホッ!っとしました。


こちらは、まだ手術前の写真です。


諭吉の抜歯、手術中前のモニター


しっかり、歯石が付いていますね。


抜歯も終わり、綺麗に歯石除去した直後の写真です。


諭吉の抜歯、手術中後のモニター


諭吉の抜歯、手術中後のモニター2


CIMG5922_2016_6_6_4


すっかり、きれいになりました!今回、抜歯された歯です。


2016年6月に抜歯した諭吉の歯


歯の根っこ部分にもしっかり、歯石が溜まっていましたね・・・。


歯石除去の後は歯石が今まで以上に付きやすいので、しっかり、歯みがきしないといけません。


お家に帰ってきた、ゆきっちゃん、やはり、お疲れの様子でした。
まだ、抜歯の痛みもあるみたいでぐったりです。


術後の諭吉


諭吉よく、がんばりました!