2020年11月24日更新
人用のヘアケア製品は薬機法(薬事法)で全表記が義務付けられているいますが、ペット用は法律がないためシャンプーは『雑貨』扱いになります。
そのため、100%の全表記が義務付けられていません。
ペットおよび家畜は農林水産省
原材料表示は人用は100%表示が義務、ペット用は任意
よく見かける犬用のシャンプーで表示では低刺激・無添加・天然成分100%と表記されているのですが、せっけん成分となる素材表示が記載されていないのでおかしいなと思い、メーカーに全表示を求めると石油系や高級アルコール系の合成界面活性剤が使用されていることが非常に多いです。
例えば殺菌作用のあるティーツリーオイルを独自にブレンドし爽やかな香りをうたい文句にしている犬用シャンプー&コンディショナーがあります。
お値段は250mlで約1,300円ほどします。
メーカーサイトでの主な成分表記。
シャンプー
主な成分:ティーツリーオイル、紅藻エキス、ヒアルロン酸ナトリウム、ユーカリオイル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル、アロエベラジェル、シトロネラオイル、コカミドプロピルベタイン、香料、保存料など
しかし、実際の成分表示をメーカーに問い合わせると以下のようになります。
実際の成分表 : 水、ラウレス硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ポリソルベート20、紅藻エキス、ヒアルロン酸Na、香料、エチレンジアミン四酢酸、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、ユーカリオイル、ティーツリーオイル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル、アロエベラ ジュース、シトロネラオイル
コンディショナーも以下のようになります。
コンディショナー
主な成分:ティツリーオイル、紅藻エキス、ヒアル酸ナトリウム、ユーカリオイル、ローズマリーラベンダーオイル、シトロネラオイル、ビタミンE、香料、保存料など
実際の成分表 : 水、セチル-ステアリルアルコール、ベヘントリモニウムクロリド、紅藻エキス、ヒアルロン酸Na、ユーカリオイル、香料、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル、ティーツリーオイル、シトロネラオイル、フェノニップ、ビタミンE
オレンジの下線は主な成分では表記されていない、またはメーカーに問い合わせないと知ることができない成分です。
Amazonや楽天などでは実際の成分を商品ページに記入されているお店もありますが、ほとんどが完全表記を法律で義務化されていないために悪い成分は表示されていません。
成分表は多く入っている順番から記載されます。
シャンプーを見てみると商品に表示されている成分のティーツリーオイルは一番最初に記載されていますが全成分表示をみると香料より後に書かれているのですよね。
これってどうなん??
おいしいとこだけ書かれてる気がする!
全表記を理解して買わないとダメよね!
わんちゃんにとってお肌や毛になるべく低刺激で優しいシャンプーの選び方についてご説明したいと思います。
界面活性剤とは
界面(物質の境の面)に作用して、性質を変化させる物質の総称です。 構造としては、1つの分子の中に、水になじみやすい「親水性」と、油になじみやすい「親油性」の2つの部分を持っています。 この構造が、本来、水と油のように混じり合わないものを、混ぜ合わせるのに役に立ち、汚れを落とす洗浄の働きをするのです。
花王株式会社 製品Q&A参照
この場合は、油に対するものだから石鹸なのです。
でも、天然の界面活性剤と合成の界面活性剤という言い方もありますね。
何が違うのかというと、自然界ですでに、石鹸の能力を持った物として何かに含まれているものを天然の、と呼んでいるのです。
人の手によって作ったものを合成の、と呼んでいるのだと思ってください。
自然界に存在する界面活性剤
大豆、ヘチマ、ヒトデやナマコに含まれるサポニン
卵黄のレシチン
オレンジや柑橘系類の皮などのDリモネン
牛乳のカゼイン(たんぱく質)
100%天然由来の油で作ったシャンプーを使う
固形せっけんの主原料は水と油と水酸化ナトリウム(アルカリ)からできています。
液体せっけんの場合は、水と油とカリウムです。
これを、せっけん素地といいます。
使用する油によってお肌への影響が違ってきます。
私は手作りの固形せっけんを作っていますが一部、ホホバオイルやアルガンオイルなどの美容オイルもありますが100%天然で主に食用油を使用しています。
手作りせっけんは、油・水・苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を混ぜ合わせる時に化学反応で天然のグリセリンが生まれます。
手作りせっけんだとその天然のグリセリンを一緒に配合したせっけんが出来上がるのでお肌に優しく、とてもマイルドで敏感肌の方でも安心して使えます。
しかしその分とても柔らかいので市販のせっけんに比べて早くなくなります。
市販の固形せっけんは余分なグリセリンを取り除いて化粧品など他の商品に使用するので手作りせっけんほどのマイルド感はありません。
最近は諭吉たちのシャンプーは手作りの固形せっけんではありませんが、私が毎日使用している天然由来の植物性オイルを100%使用したシャンプーとリンスを諭吉たちにも使っています。
ドラッグストアや市販で売っているシャンプーは、なぜか使用した後に頭が痒くなるんですよね。
原因はどうやらラウリル硫酸Naかシリコンでした。
iHerbでみつけたオーガニックシャンプーを使用してから痒みがなくなったのでそれ以来ずっとシャンプーはiHerbで購入しています。
犬用シャンプーも天然素材100%を選ぶ!
諭吉たちはこちらのシャンプーを使っています。
シャンメシャン 自然のシャンプー&リンス 250ml
成分:ひまわり油、天然ビタミンEその他天然植物性成分
ひまわり油を主原料にした純植物性。合成界面活性剤、防腐剤、合成保存料は一切含まれておりません。
Amazon シャンメシャン 自然のシャンプー ペット用 300ml
楽天 シャンメシャン 自然のシャンプー&リンス
100%天然のせっけん素地は何からできてるの?
天然成分100%の石鹸素地
固形せっけん ナトリウム
液体せっけん カリウム
これが界面活性剤(泡立ち成分)です。
石油系の合成せっけんと天然シャンプーの見分け方
成分のことで『シャンメシャン 自然のシャンプー (有)キタガワ』にメールで問い合わせてみました。
合成か天然かの判別方法はリトマス試験紙を使用して頂きますと簡単に判別することができます。
天然シャンプーで弱酸性は、ありえませんので合成界面活性剤を使っております。
必ず弱アルカリになります。
必ず全成分をメーカーに問い合わせることが大事!
全成分表記100%が法律で義務つけられていないのですから、良い成分だけを表記するメーカーがあるのは当然のことなのかもしれません。
しかし、愛犬のことを考えるのならやはりメーカーに全成分を問い合わせたほうが良いと思います。
ちなみに、こちらの犬用シャンプーとリンスですが諭吉たちが毎回利用しているDog salon Wonderfulさんでも同じシャンプー&リンスを使用されていています。
トリマーさんにお聞きしたところ毎日使用していても手が全く荒れないということでした。
ワンちゃんとオーナーさんのHAPPYを追求したドッグサロンです。鴨川一望のカフェ併設。
愛犬には使いたくない刺激が強いシャンプーとは、どんな成分なのか
人も同じですが愛犬に使いたくないシャンプーの材料とはどんな成分なのか詳しく調べてみました。
アルコール系界面活性剤
ラウリル硫酸Na
ラウレス硫酸Na
ラウレス硫酸アンモニウム
ラウリル硫酸塩
石油系界面活性剤
側鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(ABS)
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(LAS)
オレフィン(C12-C14)スルホン酸Na
(サロン系のシャンプーに使用されていることもあります。)
お肌への刺激が非常に強くワンちゃんにはアレルギー・フケ・かゆみ・抜け毛・毛ツヤの悪さなど原因になってしまうほど影響が出る場合があります。
非常に強い洗浄力を持つイオン界面活性剤の1つで、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムとも呼ばれています。ひとつひとつの分子が小さいため、強い洗浄力・脱脂力で皮脂や水分を除去してしまうので人によっては皮膚・育毛などへの刺激性があるためにアレルギーの原因になる場合があります。
天然のヤシ油由来の両性界面活性剤でラウレス硫酸ナトリウムの刺激暖和に使用されています。
でも、なぜ人のシャンプーでも犬のシャンプーでも『ラウリル硫酸Na』『ラウレス硫酸Na』などを使用するかといいますとやはり低価格なんですよね。
人用の低価格のシャンプー剤にはほとんどと言っていいほど使われています。
ただ、現在は各メーカーともできる限りの安全性を確認していますし使ったからといって直ぐに健康が損なわれることはありません。
私のように頭が痒くなる方もいれば、なんともない方もいるわけです。
【まとめ】犬用シャンプーは全表記確認してから購入すること
シャンプーって犬用っていうだけで高いなぁ・・・って思ったことはありませんか?
しかし全成分を調べたら中身は人用の低価格シャンプーとほとんど一緒の場合が多いです。
成分を見ると人用のシャンプーも犬用のシャンプーも変わりないのがわかります。
犬用薬用シャンプーの場合も、人にも使える成分かどうかを確認してから使用されることをぜひおすすめします。